平成21年 マンション管理士 試験問題 及び 解説
ページ2(問26より問50まで)
謝辞:問題文の作成には、 相川さま、松本さま の協力を得ています
ご質問は、 「マンション管理士 香川事務所」へ。
*注: マンション標準管理規約(単棟型、団地型、複合用途型)は、平成28年3月に改正があり、当解説においては、未対応ですから、注意してください。
また、マンションの管理の適正化に関する指針も、平成28年3月に改正があり、当解説においては、未対応ですから、注意してください。
※ 出題当時以後の法令等の改正には、一部は対応していません。
※ マンション標準管理規約は、平成16年に改正があった。また、平成23年7月にも小幅な改正があった。
マンション標準管理委託契約書は、平成15年に改正があった。また、平成22年5月にも改正があった。
〔問 26〕 前理事の解任に伴い管理組合法人の集会で新たに選任された理事Aの職務に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。ただし、前理事の解任の登記は行われていないものとする。 1 Aは、規約で定めれば、集会の決議によらないでも、共同利益背反行為の停止等を請求するための訴訟を提起することができる。 X 誤っている。 法人についても、出題は多い。 平成23年 管理業務主任者試験 「問38」 も参考に。 2 Aは、大規模修繕工事について、集会の決議を経て、Aの名前で第三者と工事請負契約を締結することができる。 ○ 正しい。 集会の決議があれば、区分所有法第49条新:3項 3 Aは、規約又は集会の決議によって禁止されていないときに限り、特定の行為をマンション管理士に委任することができる。 ○ 正しい。 ここは、平成20年12月に、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」が施行されたことにより、区分所有法第49条旧7項で準用していた旧民法第52条2項から第56条の規定が削除されたことにより、区分所有法に追加・明文化された条項に該当します。新:区分所有法第49条の3 (理事の代理行為の委任) 4 Aは、前理事が、解任後に管理組合を代表して行った取引行為の相手方に対して、その効果が管理組合法人に及ばないことを主張することはできない。 ○ 正しい。 マンションの管理組合が法人となると、区分所有法第47条(成立等) 答え:1 (管理組合法人は改正があったので、出題されると予想していた範囲です。) |
問27 |
*注:標準管理規約は平成28年3月に改正があったので注意の事。 (注)マンション標準管理規約は、平成23年7月に役員資格や議決権など小幅な改正があったので、注意のこと。ここは、旧のまま。 1 禁煙に違反した専有部分の賃借人やその同居人に対しては、理事会の決議を経れば、理事長から警告することができます。 ○ 適切である。 規約違反は、平成20年管理業務主任者試験 「問34」 が似ている。規約に違反した専有部分の賃借人やその同居人に対しては標準管理規約(単棟型)67条1項(理事長の勧告及び指示等) 「第67条 区分所有者若しくはその同居人又は専有部分の貸与を受けた者若しくはその同居人(以下「区分所有者等」という。)が、法令、規約又は使用細則等に違反したとき、又は対象物件内における共同生活の秩序を乱す行為を行ったときは、理事長は、理事会の決議を経てその区分所有者等に対し、その是正等のため必要な勧告又は指示若しくは警告を行うことができる。」あり、 理事長は理事会の決議を経て、区分所有者だけでなく、賃借人や同居人に対しても、警告できます。 2 共用部分である管理事務室や集会所も禁煙の対象となりますので、毎月、集会所で開かれる理事会も禁煙となります。 ○ 適切である。 管理事務室や集会所も標準管理規約では、共用部分として規約の対象となる範囲です。参考:標準管理規約4条対象物件の範囲) 3 専有部分の賃借人については、賃貸借契約書で、専用使用部分は賃借人が自由に使用できるとされていても、今後、ベランダでは禁煙です。 ○ 適切である? 専有部分の賃借人が規約を守らなければならないのは、選択肢1で説明したとおりです。では、次に、ベランダ(またはバルコニー)については、専有部分か共用部分であるかの争いはありますが、選択肢1の標準管理規約では、共用部分としています。 4 共用部分は禁煙となりますので、マンションの敷地も共用部分として禁煙区域に含まれます。 X 適切でない。 かなり、悪問で引っかけです。今までの設問の流れからすると、適切になりますが、「マンションの敷地も共用部分として」が適切ではありません。共用部分とは、建物の専有部分以外をさす言葉です。参考:区分所有法第2条4項 答え:4 (選択肢4 の引っかけにのらないように。) |
*注:標準管理規約は平成28年3月に改正があったので注意の事。 (注)マンション標準管理規約は、平成23年7月に役員資格や議決権など小幅な改正があったので、注意のこと。ここは、旧のまま。 1 集会室を区分所有者や占有者以外の第三者への使用を予定している場合には、集会室利用細則にあらかじめ第三者の利用を認める旨規定しておくべきです。そのような定めがないと、第三者に使用させるたびごとに総会決議が必要となります。 ○ 適切である。 面倒な設問です。 第三者がマンションの敷地や共用部分を使うと、基本となっているのは、標準管理規約16条です。 2 集会室を区分所有者や占有者のみが使用することを予定している場合には、使用料を徴収することはできませんので、集会室利用細則中に使用料の徴収手続等に関する規定を設けることはできません。 X 適切でない。 集会室を区分所有者や占有者のみが使用する場合でも、使用細則を別途定めて、使用料をとることは、可能と考えられています。 3 集会室利用細則の制定に当たっては、理事会で細則案を作成し、組合員のアンケートを実施したほうがいいでしょう。そうすれば、総会決議事項とする総会での取決めがない限り、理事会の決議のみでも細則を制定することができます。 X 適切でない。 使用細則の制定、変更・廃止は規約と同じように、総会の決議が必要です。理事会だけで勝手に制定されてはこまります。 4 一部の区分所有者が倉庫代わりに集会室の一部を独占的に使用していた場合でも、集会室利用細則中に、集会室以外での目的の利用を禁止しておかないと、規約違反行為として警告等をすることができません。 X 適切でない? 設問の「独占的に使用」が、管理組合の許可を得ているのかどうかはっきりしませんが、この設問は、多分、「共用部分である集会室を一部の区分所有者が勝手に倉庫として使用」ということで、標準管理規約13条(敷地及び共用部分等の用法) 答え:1 (選択肢1は少し難?) |
問31 |
*注:標準管理規約は平成28年3月に改正があったので注意の事。 (注)マンション標準管理規約は、平成23年7月に役員資格や議決権など小幅な改正があったので、注意のこと。ここは、旧のまま。 1 理事の一人が一定数以上の理事の同意を得て理事長に対し、理事会の招集を請求したにもかかわらず、理事長が招集しない場合には、その請求をした理事が理事会を招集できる。 X 適切でない。 区分所有法では、理事会の規定がないことに注意。この設問は、単純に標準管理規約だけの規定となります。似たようなのは、平成21年管理業務主任者試験 「問38」 にもあります。 ---------------------------------------------------------------------------------------- 2 理事会において定める理事会の開催通知に必要な期間は、総会の招集手続きに関する規約の規定が準用されるので、緊急を要する場合であっても、5日間を下回ることはできない。 X 適切でない? 選択肢1で引用しました、標準管理規約52条の準用で43条8項が適用されますから、理事会の開催も原則2週間前の開催通知は、緊急の場合でも5日間を下回ることはできません。ただし、理事会で別段の定めはできます(52条3項)から「5日間を下回ること」も可能です。設問で、「ただし、理事会で別段の定めはないものとする」の文言がないのは、ここをきいているようです。 3 監事から出席する旨の通知があった理事会において、理事の半数以上は出席していたが監事がやむを得ず欠席していた場合には、その日の理事会は成立せず、その理事会でなされた決議は無効である。 X 適切でない。 監事は役員ですが、理事ではありません。 4 理事長は、理事会の議事録を作成して保管し、組合員から媒介の依頼を受けた宅地建物取引業者から書面による請求があったときは、議事録の閲覧をさせなければならない。 ○ 適切である。 理事会の議事録も、標準管理規約53条2項 ついでながら、 答え:4 (前の「問30」 や この 「問31」 の解説をやっていると、解答が1つだけでないため、出題文が日本語として理解できていないかと、私の頭が混乱しています。) |
*注:標準管理規約は平成28年3月に改正があったので注意の事。 (注)マンション標準管理規約は、平成23年7月に役員資格や議決権など小幅な改正があったので、注意のこと。ここは、旧のまま。 1 各組合員の共用部分の共有持分は同一でないが、管理費の赤字を補填するため、総会の普通決議により、「組合員に各戸一律5万円を負担してもらう。」こととした。 X 適切でない? 「共用部分の共有持分は同一でない」がどの程度の差があるのか不明ですが、管理費の徴収は、総会の決議で、標準管理規約48条(議決事項) 2 理事会の出席率が悪いので、総会の普通決議により、「理事と同居する親族は、理事を代理して理事会に出席することができる。」との理事会運用細則を制定することとした。 X 適切でない。 ここは、注意が必要です。 「理事と同居する親族は、理事を代理して理事会に出席することができる。」は、標準管理規約53条のコメント第53条 関係 3 総会での普通決議により、管理会社を変更し、併せて、「変更後の管理会社との委託業務費の決定については、予算の範囲内であれば、理事会に一任する。」こととした。 ○ 適切である。 「管理会社の変更」は、選択肢1で引用しました、標準管理規約48条14号に該当し、これは普通決議で可能です。そして、「変更後の管理会社との委託業務費の決定については、予算の範囲内であれば、理事会に一任する。」の決議ですが、これは、厳密にいうと、「あらかじめ通知している事項」に入るかの問題はありますが、「予算内」との条件で、理事会への一任は、総会から付託された事項として適切であると考えます。 4 総会の普通決議事項について、総会において、複数の案から1案を選択すべく決議を行ったが、どの案も過半数に達しなかったので、「比較多数を得た案に決定する。」こととした。 X 適切でない。 総会の決議は、選択肢2で引用しました標準管理規約47条2項にあるように、「2 総会の議事は、出席組合員の議決権の過半数で決する。」です。過半数に達しなければ、全部否決となります。 答え:3 |
〔問 33〕 管理費等を滞納している組合員(この問において「滞納組合員」という。)に対する督促について、マンション管理業者Aが理事会で行った次の説明のうち、マンション標準委託契約書によれば、適切でないものはどれか。 (注)マンション標準委託契約書は、平成22年(2010年)5月1日施行で、改正があったので、注意のこと。ここの解説は、一部変更を追記した。本旨は変わりない。 1 Aの滞納組合員に対する督促については、組合員異動届等により管理組合から提供を受けた情報の範囲内で、その支払の督促を行うことになります。 ○ 適切である。 (余談ながら:マンショシ標準管理委託契約書は、マンション管理組合の修繕積立金等の毀損などの事案に対応するためのマンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成21年国土交通省令第35号。)が平成21年5月1日に公布さ れています。施行は平成22年5月1日ですから、本、平成21年と来年平成22年の試験では変更は関係ありませんが、「管理委託契約書」も同コメントも財産の分別管理(第87条第2項関係)を中心に全体的な見直しがされています。平成23年の受験生は、新しい「管理委託契約書」での対応が必要ですよ。追加:平成22年のマンション管理士・管理業務主任者試験では、通常なら、その年の出題に係る法令等については、その年の4月1日において施行されている法令等とする。が変更されて、出題に係る法令等については、平成22年5月1日において施行されている法令等とする。になっています。平成22年の受験生から対応が必要ですよ。) まず、管理費等の収納は、マンション標準委託契約書3条(管理事務の内容及び実施方法) 2 Aの滞納組合員に対する督促については、支払期限後一定の期間内、電話若しくは自宅訪問又は督促状の方法により、その支払の督促を行います。 ○ 適切である。 選択肢1で引用しました、別表第一1(2)②の督促 ○ 適切である。 選択肢1で引用しました、別表第一1(2)②の督促 4 管理組合名義による配達証明付内容証明郵便による督促は、事前協議の有無にかかわらずAが行います。 X 適切でない。 配達証明付内容証明郵便による督促となるとこれは事前協議が必要となります。選択肢1で引用しましたマンション標準委託契約書10条2項に該当し、これについてはコメント
第十条関係 答え:4 |
〔問 34〕 総会において、会計担当理事が平成20年度(平成20年4月1日~平成21年3月31日)決算の管理費会計の収支報告書又は貸借対照表に関して行った次の説明のうち、適切なものはどれか。ただし、会計処理は発生主義の原則によるものとし、資金の範囲は、現金預金、未収金、未払金、前受金及び前払金とする。 1 収支報告書の管理費収入が当初予定より多かったのは、年度途中で管理費を値上げしたことが主な要因ですが、管理費の前受金が増加したことも一因です。 X 適切でない。 まず、毎年、マンション管理士試験・管理業務主任者試験で会計の出題方法が、各方面から非難されています。平成20年マンション管理士試験 「問34」 など。 さらに、毎年説明してますが、「発生主義の原則」も大切なワードです。 ★発生主義ということ さらに、「資金の範囲」にも注意してください。資金の範囲外であれば、収支報告書には、計上されないという原則もあります。 ここで、設問の解説ですが、前半の、「収支報告書の管理費収入が当初予定より多かったのは、年度途中で管理費を値上げしたこと」は、管理費が値上げされたので、管理費収入は増えますから、適切ですが、後半の「管理費の前受金が増加したこと」は、前受金は、貸借対照表には反映されますが、収支報告書の収入には反映されません。よって適切ではありません。 2 現金預金が増加しているのは、管理費の前受金が増加していることによります。この結果、次期繰越収支差額は増加しております。 X 適切でない。 現金預金は、前受金が増加すれば増えますが、貸借対照表上での処理で、収支報告書には、反映されていません。次期繰越収支差額の増加には影響していません。 3 当年度において、来年度分を含めて2年分の保険料を支払っていますが、当年度の収支報告書では当年度分のみを計上し、来年度分の保険料については、貸借対照表に計上しております。 ○ 適切である。 ここが、発生主義と云われている部分です。 来年度分の支払は、今期には発生していませんから、貸借対照表での前払金として処理します。なお、当年度分は、収支報告書の支払として処理されます。
なお、前払金として処理された、来年度分は、次の年度には、振替仕訳がなされます。
4 収支報告書の次期繰越収支差額と貸借対照表の正味財産金額は前年度まで一致していましたが、本年度は来年度分の損害保険料を貸借対照表に資産計上しているため一致していません。 X 適切でない? 通常、貸借対照表での正味財産は、 答え:3 会計については、本当に解説が難しい。 公益法人やNPO法人の会計についての本もかなり読んだが、「正味財産の増減」が、設問と結びつかない。もっとすっきりと解説を出来る方がいたら、http://tk4982.at.webry.info/ に連絡をお願いします。 |
〔問 35〕 甲マンション管理組合の理事会において、会計担当理事が平成20年度(平成20年4月1日~平成21年3月31日)決算の管理費会計の比較貸借対照表について行った説明のうち、収支報告書又は貸借対照表に関する説明として適切でないものは、次のうちどれか。ただし、会計処理は発生主義の原則によるものとし、資金の範囲は、現金預金、未収金、未払金、前受金及び前払金とする。 1 負債項目である前受金が200,000円増加していますが、管理組合の財産状況としては問題ありません。 ○ 適切である。 発生主義の重要性は、前「問34」の説明を参照。 2 積立保険料は、3年後に返戻されますが、支出が当年度ですので、平成20年度の収支報告書には計上されています。 ○ 適切である? 積立保険料は、出題の「資金の範囲は、現金預金、未収金、未払金、前受金及び前払金とする」とした時に「資金の外」にあります。この場合に、どう処理をするのか、正味財産での増減にどう影響をするのか、会計に詳しい方の解説をお願いします。参考:平成20年マンション管理士試験 「問34」 及び、 平成19年マンション管理士試験 「問34」 選択肢4 も参照。これによると、適切? しかし、ここで云っている、積立保険料が、すでに当期の掛捨て部分を除いた部分であれば、当期:平成20年度の収支計算書には計上されないが。 X 適切でない? 上で述べたように、ここで云っている、積立保険料が、すでに当期の掛捨て部分を除いた部分であれば、当期:平成20年度の収支計算書には計上されません。また、資金の範囲外にあると、通常の会計処理でなく、正味財産の増減計算書には記載されるが、収支報告書には記載されない。 の解釈もあります。選択肢4 も参照。 3 平成20年度の収支報告書の前期繰越収支差額は700,000円です。 ○ 適切である。 平成19年度には、満期払戻積立保険の発生は無いようですから、この場合には、収支報告書の繰越収支差額が貸借対照表の正味財産と一致します。平成19年度の正味財産が 700千円となっていますから、収支報告書の前期繰越収支差額は700、000円です。 4 平成20年度の収支報告書の当期収支差額は100,000円のプラスでした。 X 適切でない? 正味財産は、[資産 - 負債] で算出されます。通常、正味財産は、収支報告書の次期繰越収支差額に一致しますが、満期払戻積立保険が入ると、一致しないようです。 参考:平成20年度の正味財産 ¥800,000 から 積立保険の ¥300,000 を引き、 ¥500,000 となります。これが、平成20年度の次期繰越収支差額となる? そこで、平成19年の収支差額 ¥700,000 と比較すると、 マイナス -¥200,000 が正しいのか? 答え:4? 本当に、マンションの会計は難しい。というか、根拠がでたらめだ。 一体どこの会計本を参考にすればいいのか分からない。図書館でいろいろと会計関係の本を時間をかけて読んだが、資金の範囲外と収支報告書の適切な参考書がない! どなたか、解説をお願いします。 |
〔問 36〕国土交通省策定の「長期修繕計画作成ガイドライン及び同コメント」に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。 1 新築マンションの長期修繕計画の計画期間は30年以上としているが、これは、修繕周期が長い建築設備関係の修繕を含むことを想定したものである。 ○ 適切である。 ここは、平成22年 マンション管理士試験 「問39」 でも出た。 2 長期修繕計画の作成、見直しに当たっては、マンションを適切に維持していくことを前提としているが、高経年のマンションの場合は、必要に応じて建替えも視野に入れて検討を行うことが望ましい。 ○ 適切である。 これは、ガイドラインを見るまでもないことですが、 3 修繕積立金の積立方法における均等積立方式は、計画期間中の修繕積立金の額が均等となるように設定する方式であり、長期修繕計画の見直しによる修繕積立金の額の変更は生じない。 X 適切でない。 均等積立方式の説明は、計画期間中の修繕積立金の額が均等となるように設定する方式で適切ですが、長期修繕計画の見直しは5年程度ごとに行い、それにより変更があれば、当然修繕積立金の額も変更が必要となります。 4 機械式駐車場の維持管理に多額の費用を要することが想定される場合は、管理費会計及び修繕積立金会計とは区分して駐車場使用料会計を設けることが望ましい。 ○ 適切である。 平置き駐車場と異なり、機械式駐車場の維持管理には多額の費用がかかります。そこで、管理費会計及び修繕積立金会計とは区分して、独立した駐車場使用料会計を設けることも検討します。 答え:3 (ここは、特に「長期修繕計画作成ガイドライン」を知らなくても、易しく解答ができる?) |
〔問 37〕建築基準法の特殊建築物に該当するマンションの同法第12条に基づく定期報告に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。 注:建築基準法第12条は、平成28年6月施行で、改正があった。ここは、未対応。 1 建築物を適切に維持管理するとともに、定期的に調査し、その結果を特定行政庁に報告を行うことは、建築物の所有者あるいは管理者の義務である。 ○ 適切である。 建築基準法の定期報告は、過去も昇降機で出題が多い。平成19年マンション管理士試験 「問20」 、平成18年管理業務主任者試験 「問18」 など。 2 建築物の敷地、構造及び建築設備について、定期報告のための調査は、一級建築士又は二級建築士でなければ実施できない。 X 適切でない。 選択肢1で引用しました、建築基準法第12条1項には、調査は、「一級建築士若しくは二級建築士又は国土交通大臣が定める資格を有する者」とあり、①一級建築士・②二級建築士の他にも、③有資格者(建築基準適合判定資格者・特殊建築物等調査資格者)もできます。 3 外装タイル(乾式工法によるものを除く。)の劣化及び損傷の状況の調査は、外壁改修後10年を超え、かつ3年以内に落下により歩行者等に被害を加えるおそれのある部分の全面的なテストハンンマーによる打診等を実施していない場合には、原則として、当該打診等により確認しなければならない。 ○ 適切である。 こんな根拠は探すのが面倒。平成20年国土交通省告示第282号 具体的な見直し事項の例 4 防火設備である防火戸の閉鎖又は作動の状況の調査は、3年以内に実施した点検の記録の有無を調べ、記録による確認ができない場合には、閉鎖又は作動を確認しなければならない。 ○ 適切である。 これも、平成20年国土交通省告示第282号 答え:2 (ここの、選択肢2 は、他を知らなくても、過去問題をやっていた人はすぐにできた?) |
〔問 38〕マンションの建物の劣化状況の調査・診断に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。 1 金属製の手すりの点検においては、手すりの上部の錆の状況だけなく、支柱の埋込部の腐食の状況の確認が重要である。 ○ 適切である。 金属製の手すりなどでは、表面の錆の状況だけでなく、支柱が埋め込まれている躯体との接合部の点検が欠かせません。ここから水の影響などで腐食が始まり、手すりが、崩れ落ちることもあります。 2 赤外線法によって晴天の昼間(温度上昇時)にタイルの浮きを調査した結果、周辺よりも低温の部分が確認されたので、タイルの浮きがあると判断した。 X 適切でない。 赤外線法はよく出る。 赤外線による外壁タイルの浮きの調査は、温度差の大きな日中に行い、浮いている個所と健常部とを熱伝導の差で調査します。この場合、浮いている部分は、周辺よりも高温になります。 参考:平成18年マンション管理士試験 「問37」 、平成15年マンション管理士試験 「問39」 3 コンクリートは中性化するとコンクリートの強度が低下することから、中性化の進行が著しい場合は構造安全性の検証を行うことが望ましい。 X 適切でない。 これも、よく出題される。 コンクリートが空気中の炭酸ガスなどで中性化しても、コンクリートそのものの強度は低下しません。コンクリートの中性化が進むとコンクリートが保護している中の鉄筋が腐食しやすくなるために、調査・診断をします。平成19年管理業務主任者試験 「問26」 選択肢3 4 鉄筋のかぶり厚さを非破壊検査によって調査するために、はつりによる調査を行った。 X 適切でない。 まず、非破壊検査とは、赤外線や超音波、電磁波レーダー等を用いた対象物を損傷せずに検査する方法です。一方「はつり」とは、のみ・たがねやグランダーで削ることです。はつりは非破壊検査ではありません。 答え:1 (易しすぎる問題?) |
〔問 39〕 マンションの外壁の改修工法に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。 1 ひび割れの改修を行う場合のUカットシール材充てん工法では、ひび割れの動きが小さい場合には可とう性エボキシ樹脂をシール材として選択することが一般的である。 ○ 適切である。 ここは、平成20年マンション管理士試験 「問37」 選択肢3 のまま。また、平成16年マンション管理士試験 「問39」 もある。 2 鉄筋の腐食を抑制するための改修工法の一つに、浸透性の吸水防止材を塗布し水の侵入や塩化物イオンの浸透を抑制する工法がある。 ○ 適切である。 この出題は新しい。 鉄はそのままでは錆びるために、鉄筋の腐食を抑制する方法としては、表面に塗装などをして錆を防ぎます。そのほかに、出題のようにコンクリート表面に塗布するだけで塩化物イオン等の侵入を抑制する吸水防止層を形成する方法があります。その成分が深く浸透し、鉄筋の酸化皮膜を再生・強化し、腐食を抑制するそうです。 3 タイル張り仕上げ外壁の改修工法の一つに、外壁の剥落(はくらく)防止を意図してアンカーピンと繊維ネットを併用した工法がある。 ○ 適切である。 外壁の剥落防止のために、アンカーピンでタイルをコンクリートまで打ちつけますが、そのさいにアンカーピンとタイルの間にネットを挟む工法があります。ピンネット工法と云うようです。 4 塗り仕上げ外壁の改修工法における既存塗膜の除去方法の一つに、塗膜剥離剤工法があり、上塗りのみの塗り替えを行う場合などに適した工法である。 X 適切でない。 劣化した既存の塗膜を除去する方法には、高圧洗浄、超音波、サンダーなどを使う方法がありますが、剥離剤を使う方法もあります。この剥離剤は、下地を含めた既存の塗膜を全部除去するようで、設問のような、上塗りのみを塗り替える場合には、適していないようです。 答え:4 (新しい分野からの出題もあるが、選択肢4 は何となく分かる?) |
〔問 40〕 マンションの室内における冬季の結露対策に関する次に記述のうち、適切でないものはどれか。 1 一般に、外断熱工法のほうが内断熱工法より、熱を伝えやすい熱的短絡部である熱橋(ヒートブリッジ)が形成されにくく、結露発生のリスクは小さくなる。 ○ 適切である。 結露は、マンションの居住で大きな問題となっています。気密性が高いために、建築家は仕方ないと云いますが、もう何十年も解決されていません。 平成16年マンション管理士試験 「問42」 、 平成17年マンション管理士試験 「問42」 、平成20年マンション管理士試験 「問40」 など。また、平成21年管理業務主任者試験 「問28」 でも断熱として出ている。 X 適切ではない。 まず、熱貫流率とは...壁、床、屋根等を通して熱が逃げたり、入ってきたりすることです。建築物壁面の熱の伝わりやすさを数値として表したものです。この数値が小さいほど熱を伝えにくく、断熱性が高いことになります。 カーテンは、空気の移動を防ぎますが、設問の「窓の熱貫流率」の計算式には、関係しません。また、カーテンの影響でガラス面の結露は増加するようです。 3 低放射複層ガラス(Low-Eガラス)は、一般の複層ガラスや単板ガラスより熱貫流率が小さいので、結露が発生しにくい。 ○ 適切である。 技術の進歩で、新しいガラスが開発されています。低放射複層ガラス(Low-Eガラス=Low Emissivity=低放射)は、一般の複層ガラスや単板ガラスより熱貫流率が小さいので、結露が発生しにくい。 4 単板ガラスの厚さを2倍にしても、断熱性能の改善はわずかなので、結露の量は大きく減少しない。 ○ 適切である。 単板ガラスの厚さを2倍にしても、断熱性能の改善はわずかのようです。 答え:2 (ここは、熱貫流を知っていればできた?) |
〔問 41〕 マンションの建物の耐震改修工法に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。 1 1階ピロティ(自転車置場や通路)では、耐震壁の増設、枠付き鉄骨ブレースの設置が行われることが多い。 ○ 適切である。 耐震改修も、出題は多い。 平成17年マンション管理士試験 「問41」 など。平成22年 管理業務主任者試験 「問26」。 2 外付けフレームの設置は、専有面積の減少を生じないが、バルコニー面積の増減、専用庭や駐車場等の面積の減少を生じる場合がある。 ○ 適切である。 外付けフレームとは...既存鉄筋コンクリート造および鉄骨鉄筋コンクリート造建物の耐震補強技術で、既存建物の外側に、プレキャスト・プレストレスト部材によるフレームを伝達ブロックと呼ぶプレキャスト部材を介して新たに設置する工法です。建物の窓や出入り口は変えずに、また、内部での工事が少ないため、建物を使用しながらの耐震補強工事を行うことができるのが大きな特徴です。 3 制震構造は、建物の骨組みにダンパー等の制震装置を設置したもので、地震による揺れを小さくする構造である。 ○ 適切である。 制震構造は、建築物の骨組みなど、建物内部にダンパーなどの減衰装置を組み込み、建築物のゆれを抑える構造です。地震に対しては他に、耐震構造、免震構造もあります。 4 免震構造は、基礎と上部構造の間などに免震装置を設置したもので、建物への地震による外力を無くする構造である。 X 適切でない? 免震構造は、建物の土台に積層ゴムやダンパー等の免震装置を設けて、地震力が建築物に伝わらないようにする。しかし、建物への地震による外力をなるべく少なくすることはできても、無くすることは、出来ないようです。 答え:4? (言葉遊びか? 適切でない出題だ。) |
〔問 42] マンションの遮音対策に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。 1 重量床衝撃音に対する遮音性能は、コンクリート床の厚さ、密度、剛性等によって決まり、床仕上げ材による遮音効果は小さい。 ○ 適切である。 遮音についての出題は、平成15年マンション管理士試験 「問40」 や 平成18年マンション管理士試験 「問42」 などがある。また、今年、平成21年管理業務主任者試験 「問23」 選択肢2、3 でも出ている。 2 床仕上げをカーペットから木質フローリングに改良する際に、軽量床衝撃音に配慮して、JIS(日本工業規格、以下同じ。)による遮音等級がL-40に該当するものを使用した。 ○ 適切である。 いままでの、遮音等級がL-40なら改良にはなりませんが、床衝撃音についてJISでは、以下のような等級を定めています。
L-40 なら、問題はないでしょう。 3 外部騒音による生活への影響を低減するためには、遮音型サッシ、遮音ドア、消音タイプの換気スリーブの採用等が有効である。 ○ 適切である。 外部騒音は開口部(窓・玄関など)での遮音が有効です。そこで、遮音型サッシ、遮音ドア、消音タイプの換気スリーブの採用等が有効です。 4 JISによる界壁の遮音等級のD-40は、隣の住戸に伝わる音がほとんど気にならないレベルである。 X 適切でない。 界壁の遮音は、主に壁の密度と厚さによって決まります。その遮音等級は、D(Differrence of Sound Level=音圧レベル差)で表し、床の衝撃音では、L-40のように、L値の少ない方が優れていましたが、界壁の遮音では、反対に等級の大きい(D-65~)ほど優れています。D-40 では、L-60 に相当し、うるさく感じます。 せめて、D-55 ぐらいは必要です。
答え:4 (これは、過去問題をやっていると簡単。) |
〔問 43] マンションの給水設備に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。 1 水栓を閉める際に生じるウォーターハンマーを防止するためには、給水管内の流速を2.5~3.0m/sとすることが有効である。 X 適切でない。 まず、ウォーターハンマー(水撃)現象とは、水圧管内水流を急に締め切ったときに、水流の慣性で管内に衝撃・振動水圧が発生する現象です。現象自体は水に限らず液体全般で生じます。この現象を防止するには、給水管内の流速は、1.5~2.0m/S以内に抑え、ウォーターハンマー防止装置を水栓などの近くに設置します。流速が2.5~3.0m/S では速すぎます。 2 専有部分の給水管の給水圧力の上限値は、一般に300~400kPaに設定する。 ○ 適切である。 似たような出題は、平成20年マンション管理士試験 「問43」 選択肢3 にある。 また、水圧は、平成22年 マンション管理士試験 「問43」 選択肢4 でもでた。 3 給水方式において、水道直結増圧方式は、受水槽や高置水槽が不要であるので、機械室や屋上での省スペース化が図れる。 ○ 適切である。 マンションでの給水方式は、よく出題される。 ここに近いのは、平成13年管理業務主任者 「問21」。 4 飲料水での受水槽には、槽の内部の保守点検が容易に行えるように有効内径60㎝以上のマンホールを設置する。 ○ 適切である。 これも、過去によく出題されている。平成19年管理業務主任者試験 「問23」 や、 平成18年マンション管理士試験 「問43」 など。 答え:1 (しかし、給水管内の流速は、1.5~2.0m/S以内までは知らない。) |
〔問 44〕 マンションの排水設備に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。 1 高層マンションで用いられる結合通気管は、通気立て管と排水立て管を一定の間隔ごとに接続する配管で、排水管内の正圧と負圧を緩和する効果がある。 ○ 適切である。 結合通気管は、高層建築物で一定の間隔(10階間隔程度)で排水立て管・通気立て管を相互接続するもの。下層階で生じた正圧を逃がすだけでなく、上層階で生じた負圧を緩和する効果があります。 2 台所に設置された食器洗い乾燥機の排水管には、高温の排水にも耐えうるように耐熱性硬質塩化ビニル管(HTVP)を用いる。 ○ 適切である。 この出題は新しい。食器洗い乾燥機からの排水温度は最高80℃あります。通常使用される硬質塩化ビニル管(VP管)の耐熱温度は60℃以下です。そこで、耐熱性硬質塩化ビニル管(HTVP)を使用します。これだと耐熱90℃程度まで可能です。 3 専有部分の排水横引管の径管が75㎜の場合、円滑に排水を行うために最少勾配は1/150とする。 X 適切でない。 ここも、平成18年マンション管理士試験 「問44」 でも出ている。
管径が75mmでは、最小の勾配は1/100 です。 1/150 ではない。 4 排水立て管には、最上階又は屋上、最下階、及び3階以内おきの中間階又は15m以内ごとに、掃除口を設けることが望ましい。 ○ 適切である? 排水立て管には、最上階又は屋上、最下階に掃除口を設けることが望ましいのは、分かったが、「3階以内おきの中間階又は15m以内ごと」に設置の根拠が探せない。でも、多分、適切でしょう。 答え:3 (選択肢4 の根拠をネットで1時間ほど探したが、不明だ。 分かる人は、http://tk4982.at.webry.info/まで連絡ください。) *2016年9月27日追記:選択肢4の根拠について、高木様より以下の情報を頂きました。 高木様より:ネット検索すると、国土交通省が「住宅性能表示制度の概要」について触れているHP (http://www.mlit.go.jp/common/001007986.pdf )の6 ページに関係しそうな記述が見つかりました。 ** (6) 共用排水管の横主管の掃除口間隔の取り扱い 4‐2 維持管理対策等級(共用配管) 10m以内とされている掃除口間隔について、一定の条件下の場合にあっては、15m以内でも可とする。 ** この情報を元に詳細を調べると、 平成 13 年 国土交通省告示 第 1347 号、最終改正 平成 21 年 国土交通省告示 第 354 号 の 「評価方法基準 」がありました。 この63ページ及び64ページに 4-2 維持管理対策等級(共用配管) (1) 適用範囲 新築住宅及び既存住宅(評価住宅に限る。)のうち、共同住宅等について適用する (2) 基本原則 (略) (3) 評価基準(新築住宅) イ 等級3 次に掲げる基準に適合していること。 ① 共用配管が、壁、床、柱、はり又は基礎の立上り部分を貫通する場合を除き、コンク リート内に埋め込まれていないこと。 ② 共用の地中埋設管の上にコンクリートが打設されていないこと。ただし、当該コンクリートが評価対象建築物の外部に存する土間床コンクリートその他構造く 躯体に影響を及 ぼすことが想定されないものである場合及び他の法令(条例を含む。)の規定により、 凍結のおそれがあるとして配管を地中に埋設する場合については、この限りでない。 ③ 共用の排水管には、共用立管にあっては最上階又は屋上、最下階及び3階以内おきの 中間階又は 15m以内ごとに、横主管にあっては 10m以内ごとに掃除口が設けられてい ること。 ④ 専用配管と共用配管の接合部及び共用配管のバルブ(以下④において「主要接合部等」という。)又は排水管の掃除口が仕上げ材等により隠ぺい 蔽されている場合には、主要接合 部等を点検するために必要な開口又は掃除口による清掃を行うために必要な開口が設け られていること。 ⑤ 共用の排水管(継手及びヘッダーを含む。)の内面が、清掃に支障を及ぼさないよう に平滑であり、かつ、当該排水管が清掃に支障を及ぼすようなたわみ、抜けその他変形 が生じないように設置されていること。 ⑥ 横主管が設置されている場合においては、当該配管がピット若しくは1階床下空間内 又はピロティ等の共用部分に設けられ、かつ、人通孔その他当該配管に人が到達できる 経路(専用部分に立ち入らないで到達できるものに限る。)が設けられていること。 ⑦ 共用配管が、専用部分に立ち入らないで補修できる位置(共用部分、住棟外周部、バ ルコニーその他これに類する部分をいう。)に露出しているか、又は専用部分に立ち入 らないで補修が行える開口を持つパイプスペース内に設けられていること。 (以下、略) とあります。 これが、選択肢4の根拠です。 高木様、情報有り難うございます。参考になりました。 |
〔問 45〕 マンションの設備計画に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。 1 シックハウス対策として第3種換気設備を設置する場合、台所レンジフードファン又は浴室・洗面所・便所などのサニタリーファンに常時換気用の低風量モードを用いる方式がある。 ○ 適切である。 まず、換気の方式には、①自然換気、 ②機械換気があります。 そして、建築基準法第28条の2 3号(石綿その他の物質の飛散又は発散に対する衛生上の措置) 2 消防設備において、設置後10年を経過した連結送水管については、原則として、2年ごとに耐用性能試験を行わなければならない。 X 適切でない。 こんな規則までは知らない。あちらこちら探したが、ヒットしない。 やっと、見つけた。 3 エレベーターのいわゆるPOG契約は、定期点検及び管理仕様範囲内の消耗品の交換を含み、それ以外の部品の取替え及び修理は、原則として含まない。 ○ 適切である。 ここは、平成17年管理業務主任者試験 「問21」 に出ている。 4 最近の新築マンションでは、エレベーター昇降路内等に機器を設置したマシンルームレス型エレベーターが主流となっている。 ○ 適切である。 ここは、平成16年マンション管理士試験 「問38」 選択肢4 。 答え:2 (選択肢2 以外は過去問題をやっていれば、適切と分かるけど、明確に 2年ごとが違うとは難しい。) |
〔問 46〕 マンションに関する次の記述のうち、マンションの管理の適正化の推進に関する法律(以下「マンション管理適正化法」という。)の規定によれば、誤っているものはどれか。 *注:問46から問50までは、マンション管理士試験か管理業務主任者試験の合格者には免除される部分です。また、この問46から問50は、「マンション管理適正化法」と同指針からの出題と決まっていますので、出題は似たような内容となります。過去問題はやっておくと楽です。 1 マンションの区分所有者が当該マンションの事務管理を業として行う場合には、マンション管理業に該当しない。 ○ 正しい。 マンション管理業とは、マンション管理適正化法第2条7号によると、(定義) 2 管理組合法人の理事は、管理者等に含まれない。 X 誤りである。 マンション管理適正化法では、管理者等は、同法第2条4号 3 人の居住の用に供する専有部分がある建物において、区分所有者が一人の場合には、マンションに該当しない。 ○ 正しい。 マンション管理適正化法でのマンションとは、同法第2条1号イ(定義) 4 マンションには、当該マンションの敷地及び附属施設が含まれる。 ○ 正しい。 選択肢3で引用したマンション管理適正化法第2条1号イ 答え:2 (この出題は、基本。) |
〔問 47〕 マンション管理士に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはどれか。 1 マンション管理士の名称を使用し停止を命ぜられた者が、当該停止期間中に名称を使用した場合には、30万円以下の罰金に処せられる。 ○ 正しい。 マンション管理士が、信用失墜行為をしたり(マンション管理適正化法第40条)、指定の講習を受けなかったり(同法第41条)、秘密保持義務を守らないと、同法第33条2項 2 マンション管理士試験は、禁固以上の刑に処せられその執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過していない者は、受験することができない。 X 誤っている。 マンション管理士の受験資格については、マンション管理適正化法では何も制限がありません。ですから、だれでも受験はできます。ただし、マンション管理士試験に合格して、国土交通大臣の登録を受ける際に、「成年被後見人又は被保佐人 」はだめ、とか「禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者」は登録できないなどの制限があります。(同法第30条参照) 3 マンション管理士は、マンション管理士の信用を傷つける行為をした場合には、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられる。 X 誤っている。 罰則の有無は、よく出題がある。 4 マンション管理士は、5年ごとに登録講習機関が行う講習を受けなければならず、これに違反したときは30万円以下の罰金に処せられる。 X 誤っている。 マンション管理適正化法第41条(講習) 答え:1 (少し、難しいか?) |
〔問 48〕 マンションの管理業者及び管理業務主任者に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、誤っているものはどれか。 1 マンション管理業者の登録の有効期間は、5年である。 ○ 正しい。 マンション管理適正化法第44条2項 2 法人であるマンション管理業者が合併により消滅した場合、その旨を国土交通大臣に届出をしたときから登録の効力を失う。 X 誤っている。 法人であるマンション管理業者は、合併で消滅すると、マンション管理適正化法第50条1項2号(廃業等の届出) 3 管理業務主任者試験の合格者で、管理事務に関し2年以上の実務経験を有する者で欠格要件に該当しないものは、管理業務主任者の登録を受けることができる。 ○ 正しい。 管理業務主任者試験に合格すると、マンション管理適正化法第59条1項(登録) 4 管理業務主任者証の交付を受けようとする者は、受験に合格した日から1年以内に交付を受けようとする者を除き、交付申請の日前6月以内に行われる講習を受けなければならない。 ○ 正しい。 ここは、マンション管理適正化法第60条2項 答え:2 (なんとなく、2 と分かった人は多いようだ。) |
〔問 49〕 管理組合(管理者甲)がマンション管理業者と管理委託契約を締結しようとする場合におけるA又はBについて、マンション管理業者が管理業務主任者をして重要事項の説明をさせなければならない相手方(ア~ウ)に係る次の組合せのうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはどれか。ただし、管理者甲は、区分所有者でないものとする。 A 従前の管理委託契約と同一条件で管理委託契約を更新しようとするとき *Aの「従前の管理委託契約と同一条件で管理委託契約を更新しようとするとき」には、マンション管理適正化法第72条2項及び3項 *Bの「マンション管理業者を変更して管理委託契約を締結しようとするとき」は、新規の委託契約ですから、マンション管理適正化法第72条1項 1 Aとア...誤っている。 Aの場合、管理者:甲 にします。 答え:4 |
〔問 50〕 甲マンションの区分所有者Aとマンション管理士Bに関する次の記述のうち、マンション管理適正法の規定によれば、正しいものはどれか。 1 Bは、Aから受けた相談に関し知り得た秘密を漏らしても、Aに不利益とならなければ、マンション管理士の登録を取り消されることはない。 X 誤っている。 マンション管理士Bは、マンション管理適正法第42条(秘密保持義務) 2 Bがマンション管理士の登録を取り消された場合であっても、取消し前からAに助言していた事案については、引き続き、マンション管理士として相談に応ずることができる。 X 誤っている。 マンション管理士としての登録が取り消されると云う事は、もう国家資格の「マンション管理士」ではありませんから、引き続き「マンション管理士の名称」では相談に応じることはできません。マンション管理適正法第43条「(名称の使用制限) 3 Bは、Aからの依頼により、共用部分に関する管理組合に対するAの要望事項について、Aに対して指導、援助等を行うことができる。 ○ 正しい。 マンション管理士の業務としては、マンション管理適正法第2条5号 4 Bが甲マンションの管理組合と顧問契約を結んだ場合は、Bは、Aからの個別の相談について応ずることができない。 X 誤っている。 選択肢3で引用しました、マンション管理適正法第2条5号では、管理組合と顧問契約を結んでも、一般の区分所有者との個別の相談について応じることを禁じていません。 答え:3 |
ここまで、問50 |
最終更新日:
2018年 3月17日:建築基準法第12条の改正を入れた。
2017年 11月15日:問31、選択肢2の解答を明確にした。
2016年 9月27日:問44肢4の根拠を入れた。
2016年 8月13日:問31肢1に平成28年3月の標準管理規約の改正を反映させた。
2012年 6月22日:「問27」、「問28」、「問29」、「問30」、「問31」、「問32」に平成23年の標準管理規約の改正入れた。
2011年 2月 4日:マンション標準委託契約書の改正を問33 に入。
2010年7月:問33に法改正のコメント追記。
2010年2月15日:再チェックで加筆
2010年1月30日:問34で追記
2010年1月16日